経理屋さんは、たまにしか使わないWordでは手順を忘れがちです。
Wordのアウトラインやスタイルを使えば、書式の設定で全体が統一感のある文書が作成できます。
ざっくりした手順
ざっくりとした手順は以下の通りです。
- 表紙を作る
- 目次のページを確保しておく。(「目次」とだけ入力して改ページしておく)
- 文書のアウトラインレベルの使い方を決める。
- アウトライン表示の画面で文書の前半をざっくり作成する。
- アウトラインレベルごとにスタイルを適用する。
- 適用したスタイルを調整する。
- アウトライン表示の画面でで章や項目を作成する。
- 残りの文章を作成する。
- フッターでページを挿入する。
- 目次を作成する。
フッターのページについては、文書の途中から1ページ目をスタートさせます。
各ステップのポイント
表紙を作る
まずは、表紙に文書のタイトルや日付、作成者などの情報をいれて表紙を作成します。
作成したら改ページを入れておきます。
目次のページを確保しておく
目次は最後にWordの機能を使って挿入するので、目次とだけ入力しておきます。
数行改行してから、改ページしておきます。
文書のアウトラインレベルの使い方を決める
規程を作るときなら、
レベル1:目次、●●規程(本体)、附則
レベル2:章
レベル3:条文タイトル(「第●条(XXXX)」)
レベル4:条文の本文
レベル5:条文の中で使う①,②・・の箇条書き
というようにアウトラインレベルの使い方を決めます。
アウトライン表示の画面で文書の前半をざっくり作成する
「表示」タブ⇒「アウトライン」でアウトライン表示の画面にして、大体2章ぐらいまでをざっと入力します。
細かい内容が決まっていなければ文章は適当でもいいので入力して、アウトラインレベル2~アウトラインレベル5まで決めて、そのすべてのレベルを一通りは使うように入力していきます。
これはレイアウトを調整するためなので、内容は後から修正すればいいです。
アウトラインレベルごとにスタイルを適用する
ここで、Wordのスタイルの適用という操作をしておきます。
このスタイルを適用しておくことで、個々の文章の書式を調整せず、アウトラインレベルごとに適用するスタイルの書式を変更することで、全体を一括して変更できます。
また、目次の作成にも役立ちます。
手順は、「同じアウトラインレベルの個所を一括して選択」⇒「ホームタブで適用するスタイルを選択」します。
同じアウトラインレベルの個所を一括して選択
「ホーム」タブ⇒「検索」の▼⇒「高度な検索」を選択
検索と置換のウインドウで、「書式」⇒「段落」⇒「アウトラインレベル」で適用させるアウトラインを選択する。
アウトラインレベル1は書式を統一させることが少ないので、アウトラインレベル2~5を順番にやっていきます。
ウインドウの下のほうに書式が表示されていないときはオプションをクリックすると書式が表示されます。

「書式」⇒「段落」でアウトラインを選択してOKをクリックします。
次に、「検索する場所」で、「メイン文書」を選択します。これで、選択したアウトラインレベルの個所が一括して選択されている状態になるはずなので、「閉じる」を選択して、検索のウインドウを閉じます。
ホームタブで適用するスタイルを選択
同じアウトラインレベルが一括して選択されている状態で、ホームタブのスタイルで適用するスタイルを選択します。
「ホーム」タブのスタイルのボックスの右下の「‐▼」をクリックすると一覧が表示されます。


アウトラインレベル1は「見出し1」アウトラインレベル2は「見出し2」というように、アウトラインレベルと見出しの数字を合わせておくのが分かりやすいです。
これを選択すると文書の書式が一旦変わってしまいます。そのため、書式をいじる前に設定しておくほうがいいです。
適用したスタイルを調整する
次に適用したスタイルの書式を調整します。
方法としては、
・変更したいスタイルで右クリックして「変更」から書式を変更する方法
・1か所の書式を変更してから「選択する個所と一致するように見出し●を更新する」
の2つがあります。
後者の方が分かりやすいので後者でいつもやっています。
まず、変更したいアウトラインレベルの個所の1か所で書式をいつも通り調整します。次にその部分を選択した状態で、適用されているスタイルのところで右クリックします。
例えば、アウトラインレベル3の場合は、「見出し3」のところで右クリックします。
これで「選択個所と一致するように見出し3を更新する」を選択すると、「見出し3」のスタイルに設定されている書式が更新され、他の個所も同じ書式に統一されます。

これをアウトラインレベル2~アウトラインレベル5まで順番に調整します。
アウトライン表示の画面で章や項目を作成する。
これでワードファイルのフォーマットが調整できたので、本文を作成していきます。
まずはアウトライン表示の画面で、章や項目を作成していきます。これを先にやっておくと文章もスムーズに書いていくことができます。
残りの文章を作成する
アウトライン表示で大枠が作れたら、残りの文章を作成していきます。
章や項目、文章を追加していくときは、
・とりあえず入力する。
・アウトライン表示にしてアウトラインレベルを調整する。
・スタイルを適用する。
を繰り返していきます。
また、書式を調整するときは、
・書式を調整する。
・「選択個所に一致するよう見出し●を更新する」
を繰り返していきます。
書式は個別に調整しても、「選択個所に一致するよう見出し●を更新する」をクリックすると更新されてしまうので、どうしても特定の箇所を調整したい場合は、最後に調整するようにします。
フッターでページを挿入する
好みがありますが、個人的には、「目次まではページ番号なしで、本文が1ページから始まる」とすることが多いです。
このように、文書の途中からページをスタートさせたい場合には、まず、フッターにページが表示されている場合は既存のフッターを消してます。
次に、本文のページの一番最初にカーソルを持っていき、「レイアウト」タブの「区切り」⇒「セクション区切」で「現在の位置から開始」をクリックします。
次にフッターの編集で、「前と同じ」が表示されている場合には、これを解除します。
画像は「前と同じ」状態なので、ヘッダーとフッタータブの「前と同じヘッダー/フッター」をクリックして解除し「前と同じ」が表示されないようにします。これをしておかないと全体にページ番号が入ってしまいます。

最後にフッターにページを設定して、「ページ番号の書式設定」で、連続番号を「開始番号」を選択し1からに変更します。

目次を作成する
最後に目次を作成します。
目次を挿入したい個所で「参考資料」タブの目次の▼から「ユーザー設定の目次」をクリックします。
「ページ番号を表示する」、「ページ番号を右揃えにする」にチェックマークを入れて、書式は「任意のスタイル」とします。
アウトラインレベルでどのレベルまで目次を表示するかを選択します。

アウトラインレベル3までにして、アウトラインレベル1は表示したくないときは、オプションから変更できます。表示したくないレベルに目次レベルの数字が入っている場合はこれを消します。


書式を変更するときは、「ユーザー設定の目次」の「オプション」で目次レベルを調べてから、「変更」から目次レベルの書式を変更します。

今回は、たまにしか使わないワードの文書作成の手順を備忘としてまとめました。
手順を間違うと書式設定などで手こずったり、書式が文書内でバラバラになったりするので、手順を決めて作業するのがおすすめです。


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