【Excel】ワークシートのチェックや解読に便利な7つの便利な機能

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今回は、Excelのワークシートの数式や参照のセルを確認していくのに役立つ機能を紹介します。他の人が作ったExcelのワークシートをチェックする、前任者が使っていたワークシートについて数式などを解読するなどの場面で使える機能です。

ワークシートのチェックや解読に便利な7つの便利な機能

他の人が作ったExcelをチェックしたり、前任者が使用していたワークシートを解読するときには、セルの数式を確認したり、参照のセルを確認しながら進めていくことになります。
本人でも作って時間がたったワークシートで分からなくなることや、「このセルとこのセルに入れたらあとは自動で計算できるから」としか引継ぎを受けてないなんてことも多くあります。

少しでも効率的に解読するために使える機能を6つ紹介していきます。

  • 「F2」キーで数式、参照元を確認
  • 数式の表示(数式タブ ⇒ 数式の表示)
  • ジャンプ(ホームタブ ⇒ 検索と選択)
  • 「FORMULATEXT」関数
  • 参照元、参照先のトレース(数式タブ)
  • ショートカットキー(ctrl+[ , ctrl+] )
  • カメラ機能(クイックアクセスツールバー)

7つの機能を使いこなそう

では、順に見ていきましょう。

「F2」キーで数式、参照元を確認

数式、参照元を確認したいセルで「F2」キーを押すと、数式が表示されるとともに、参照元のセルをガイドで教えてくれます。
表示されている数式の色とガイドの色が同じなので、数式と参照元を分かりやすく確認できます。

ExcelのF2機能の使い方
D10のセルをF2キーで確認しています

メリットは数式と参照元セルが色分けされて分かりやすいことです。

この方法は数式と参照元セルを確認している間だけ確認できるので、参照元セルを色を付けたりというのには不向きです。

数式の表示(数式タブ ⇒ 数式の表示)

「数式の表示」は「数式タブ」のなかのワークシート分析のなかにあります。

この「数式の表示」をクリックすると、数式が入力されているセルについて、計算結果ではなく入力されている数式が表示されます。

すべてのセルを一括して見れるので複数のセルをまとめて確認したいときに役立ちます。

Excelの数式の表示のボタンの位置

「数式の表示」をクリックすると以下のように数式が表示されます。

レイアウト(セルの幅)が広がって表示されますが、もう一度「数式の表示」をクリックすれば元に戻りますのでご安心ください。

Excelの数式の表示機能の見え方
数式の表示中だけセル幅が広がますがもとに戻ります

注意点は、数式を表示中にセルの幅を変えてしまうと、数式の表示を解除したときにセルの幅が変わってしまうので、セルの幅は変えないようにしましょう。

この方法は数式を一括で見れるので便利です。

ジャンプ(ホームタブ ⇒ 検索と選択)

Excelの検索と選択のボタンの位置

なにも選択していない状態では、ワークシート全体、範囲を選択した状態な選択した範囲のセルについて、条件に合うセルを一括で選択できる機能です。

数式は数式の入ったセル、定数は数式以外で入力されているセルを一括で選択できます。

Excelの検索と選択の機能の使い方1

数式を選択する以下のように数式が入ったセルだけが選択されます。

Excelの検索と選択の機能の使い方2

定数を選択すると、文字列や数値が入っているセルだけが選択されます。

Excelの検索と選択の機能の使い方3

定数の場合は、文字列も数値も選択されてしまいます。
そこで便利なのが、「条件を選択してジャンプ」です。

定数と数値の選択方法1

ここで、「定数」と「数値」を選択すると、数値が入力されているセルだけが選択できます。

定数と数値の選択方法2

文字列は選択せずに数値だけのセルを一括選択できます。

Excelの検索と選択の機能の使い方6

この「検索と選択」のジャンプのいいところは、条件のセルを一括選択した状態になるので、そこでセルに色を付ければ、数式のセル、数値の入力されたセルを簡単に色分けできます。

こんな感じで「手入力セル」「数式セル」と色を付けておけば、ワークシートを繰り越して使うときに、どのセルを入力すればいいのかが一目で分かり便利です。

Excelの検索と選択の機能の使い方7

「FORMULATEXT」関数

FORMULATEXTは、「=FORMULATEXT(参照セル)」で参照セルの数式を表示できます。

注意点としては、参照セルが数式以外の場合には、エラーになります。例えば、数値のセルや文字列のセルを参照するとエラーになります。

FORMULATEXT関数の使い方1

そこで、おすすめは、数式を「=IFERROR(FORMULATEXT(参照セル),参照セル)」として数値などが入力されている場合にはそのセルの値を表示させる方法です。

FORMULATEXT関数の使い方2

この方法のメリットは、計算式を一時的に表示して解読が終わったら消すこともできますし、数式を表示させたままにしておくこともできます。

参照元、参照先のトレース(数式タブ)

「数式」タブの「参照元のトレース」「参照先のトレース」を使えば、そのセルがどこのセルを参照して、どこのセルに参照されているかが分かります。

Excelの参照元参照先のトレース機能のボタンの位置
Excelの参照元参照先のトレース機能の使い方

特に参照先のトレースは、数式を見ても分からない「自身がどこのセルで参照されているか」が分かるので非常に便利です。

マクロで複数のセルについて一括してトレースの矢印を一括で表示されることも可能です。

ショートカットキー(ctrl+[ , ctrl+] )

このショートカットは、参照先トレース、参照元トレースの簡易版のようなものです。

セルで、ショートカットで、ctrlキーと [ キー(角括弧の左側)を押すことで、そのセルが参照しているセルにジャンプすることができます。

Excelの参照元参照先のショートカットキーの使い方1
Excelの参照元参照先のショートカットキーの使い方2

同じように、ctrlキーと ] キーでは、自身を参照しているセルにジャンプできます。

参照先のトレース、参照元のトレースで矢印を表示する機能との違いは、参照先のトレース、参照元のトレースのほうは別のシートでも参照先、参照元が分かりますが、このショートカットの場合には同じシート内に参照先、参照元がある場合だけ機能します。

カメラ機能(クイックアクセスツールバー)

複数のシートにまたがるデータのチェックなどで役に立つのが、Excelのカメラ機能です。

ウインドウの分割などでも複数のシートを並べて表示できますが、ちょっとしたチェックならこのカメラ機能が非常に便利です。

使うためには、まず準備としてクイックアクセルツールバー(Excelのウインドウのリボンの上にあるショートカット)にカメラ機能を出しておく必要があります。

Excelのカメラ機能の準備ができている状態

カメラ機能の事前準備

「ファイル」⇒「オプション」から、①クイックアクセルツールバー、②リボンにないコマンド、③カメラを選択、④追加し、⑤OKを押せば、Excelの上部にカメラマークのショートカットが追加されます。

Excelのカメラ機能の準備

Excelの上部にカメラマークがあれば準備はOKです。

Excelのカメラ機能の準備ができている状態

カメラ機能の使い方

例えば、以下のようなExcelを想定します。
ROEというシートで当期純利益と純資産を決算書というシートから取ってきています。

このときに、ROEシートの当期純利益と純資産の数値をチェックしたいときにカメラ機能が便利です。

Excelのカメラ機能の使い方1
当期純利益と純資産は決算書シートから来ています

参照しているシートです。

Excelのカメラ機能の使い方2

これぐらいなら、シートを切り替えたりして確認も可能ですが、カメラ機能を使ってみましょう。

まず、参照したい部分を選択します。

Excelのカメラ機能の使い方3

参照したい部分を選択して、Excel上部のカメラマークを押します。

するとマウスのポンターが小さい十字の状態になりますので、そのまま、この参照部分を見たいシートに戻ります(今回はROEのシート)。

Excelのカメラ機能の使い方4

その状態で、適当な範囲にドラッグします。(大きさは、カメラボタンを押す前に選択した範囲に応じて張り付くので、気にしなくて大丈夫です。)

Excelのカメラ機能の使い方5

すると、その部分に参照したいカメラで選択した部分が画像のように張り付きます。

Excelのカメラ機能の使い方6

これで別のシートの数値を目で見ながらチェックが簡単にできます。

そして、このカメラ機能のすごいところは、元のシートの数字を変えると、この張り付けたものも更新されるというところです。

チェックが終われば、この張り付け部分を削除します。
もしくは、印刷範囲外に置いておくと次回以降のチェックで楽になります。

シートを行ったり来たりしながら、数字を覚えてチェックしている人にはとても便利に使える方法です。

まとめ

今回は、Excelのワークシートをチェックしたり、解読したりする際に役立つ機能を7つ紹介しました。

場面によって便利な機能が違いますが、うまく使い分ければ、効率的にチェックや解読でき、チェックの精度もあがります。

これらの機能を上手く使っていきましょう。

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